ブログ

HOME

>

ブログ

>

ブログ(詳細)

2026.11.06

エッセイ

「井戸を掘った人」

「井戸を掘った人」

 

日中国交正常化の際に、登小兵さんが田中角栄に

中国人は「井戸を掘った人を忘れない」と

言ったと伝わり、覚えている言葉になっている。

 

「井戸を掘った人を忘れない」は

荒地に住めるようにするには、先ず井戸を掘って水を確保する事が大切であり

中国では「井戸を掘った人」をいつまでも忘れないという意味で

確かに、水がなければ農地開拓もできないので一番重要なポイントである。

 

私の人生では、やはり大恩人の故福井社長であり

・病弱でありながらコンピュータをやりたいという願いを聞いて採用して下さり

・トヨタも社内も反対の中、「ポケットマネーで買ってやる」とシステム32を導入してくださり

・「クルマが売れるコンピュータ」とミッションを与えて下さった

という大きな人生の「道」を与えて下さったのだ。

 

ともかく、オイルショックの大不況下で販売不振の真っ最中だったので

未知数の私に約2千万円(初任給5万円時代)のコンピュータを買ってくださった

という事実は他の何にも代えられない大恩義なのだ。

 

以後、20年間、コンピュータを通して「量」から「質」への転換という

永遠の課題に挑み続けたが、社内政治に疎い私は営業部などと対立構造になり

「業務課長を命ず」という左遷で降格の人事で

「社長はクルマの道、私はシステムの道を歩み続けたい」

という辞職願を出して退職した。

 

その後、関連会社で3年勤務したが、

自費で船井総研の客員経営コンサルタント養成学校に通い

社内に日本LCAの「DIPS」を導入したが

社内から「栩野君の客を導入してつくるだけ」という声があり

担当したシステム開発が完了するのを待って独立創業したのだ。

 

経営コンサルタントと憧れの資格(?)を船井流で得たが、

当初は何が「売り」かハッキリしていなかったので苦しんでいた時に

友人が「PL法セミナーを手伝わないか」と声をかけてくれて、

そのフォローの中から「あなたに頼みたい」という運命的な電話がかかってきて

第1号のお客様を得て「Faxマーケティング」を見出したのだった。

 

つまり、この友人すなわち水島望さんが

私のコンサルの道で「井戸を掘ってくれた人」という大恩人なのだ。

 

この第1号のお客様で「勢い」がついて

次々とセミナーを開催して多くのお客様と出会ったが、

多くは短期間で終わったのだが、

「縁・運・つき」と言っていますが、

私との「縁」で「運」と「つき」に恵まれたお客様もいらっしゃり

今もお付き合いしいるのだ。

 

1社は金属部品の全国商社だが、

「量」を求めるばかりで「質」つまり「安売り」に徹しており

万年赤字体質で「資金繰り」に追われていたが、

「質」に転じて、運賃を引いて適正利益を確保するという転換を

私がシミュレーションして銀行に資金援助の資料を作成した

ということがあったのだ。

 

その後、大手ユーザーへ直納中心になり業績回復した。

 

もう1社は、同じく部品販売卸の企業だが、

「ルート営業」で行き詰まっていたが、大手企業の直需があり、

それまで専務が遠路納品を兼ねて営業展開されていたが

ある日、社長から「専務が事故を起こした」という相談があり

状況を伺って即座に

「現地に倉庫を借りて、そこにプリンターを設置して納品書を出して

パートの方が納品する」

という案を出したのだ。

 

これが奏して専務は納品から解放されて、自由に営業できるようになり、

さらに、納品ミスの中で「ステンレスねじが錆びる」というトラブルの時に

偶然、現地に行っており、仕入れ記録から該当ロットを特定して

対策書を提出したら、大手から完璧なものだと認められたという話があり、

その後、いろんな納品業務を獲得して信頼感を高め、

ついには「下請業者」として「加工工場」を持つようになり

大手企業と密接な関係に発展しているのだ。

 

この発展に当社はシステム化で貢献して、納品品質で評価を得て

最近では、大手企業から図面データを得てAIで部品を拾い出す

というレベルで貢献している。

 

このお客様は

「あの時、オンラインで納品書を印刷して、パートが出庫納品する」

という発想が自社の大きな転換点になった」

とおっしゃってくださっている。

 

このように、私も「井戸を掘った人」になったケースもあり

これは「コンサルタント冥利」と思って「誇り」にしている。

一覧に戻る

© 2021 有限会社エー・エム・アイ