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2026.10.14

エッセイ

「世間は狭い」

「世間は狭い」

 

いつも日曜日はある喫茶店で約1時間半談笑する。

 

今朝も懇意になったご夫婦と同席して世間話。

 

この方々は元パナソニックの社員で社内恋愛だそうで

蒲生の近くの扇風機などの工場で働いていたそうだ。

 

この話をしていると喫茶店の手伝いをしている女性が

「うちも働いていた」

と言い始めた。

 

よく聞くと下請会社のパートで働いていたそうだが

ほぼ同じタイミングで同じ工場で働いていたと分かった。

 

当時のパナソニックは隆盛の頃だったので

社員サービスは厚遇だったそうだが、

下請で働いていた方は恩恵に預かれなかった

とボヤいておられた。

 

正社員と下請の関係、それも下請のパートという立場、

やはり下流に行くほど待遇が悪い。

 

パナソニックのご夫婦は、

夏季になると扇風機の販売で駆り出されたとボヤいたが

下請で働く方は冷房もない工場で汗まみれだったそうで

立場の違いが浮き出た。

 

その工場もなくなっているので時代の流れを感じる。

 

私とこのご夫婦との関係が実は少しあって

ご主人がチェイサーに乗っていたという話なので

私の勤めた会社が販売した可能性があるのだ。

 

ホンマ、「世間は狭い」と実感した。

 

これも昔話だが「渡る世間は鬼ばかり」というテレビ番組があって

日常のすれ違い・価値観の違い・親子や夫婦の距離感を描いていたが

狭い世界で同じ職場で働いていても

立場の違いでいろんなドラマがあったそうだ。

 

例えば、下請のパートで働いていた方はよく働く方だったようで

工場が閉鎖される時に下請の方から「うちで働かないか」と誘われたが

事務職だというので性に合わないと断った話や

工場に出入りしていた他の会社の方と恋愛になったが

身分違いで成就しなかったという初恋話もされていた。

 

ドラマは親族間の話だが、

工場を中心にした関係でもドラマがあった

という事だった。

 

ドラマは鬼と表現するが引き起こされたいざこざを通して

「本当に幸せとは何か」

を追求していたが、

若い頃の思い出も当時はいろんな感情があったかも知れないが

今となっては「よい思い出」と回想できるのは

「幸せ」な事だったと思えるからだと思う。

 

パナソニックに勤めていたご夫婦も

下請で勤務していた方の話を聞いて、

自分たちの気づかなかった厚遇を再確認して

工場での思い出に慕っておられた。

 

「世間は狭い」の究極は「家族」だが、

少し視野を広げるとホンマに「世間は狭い」と感じることが多い。

 

例えば、事務所のあるマンションで自治会活動のもめ事があったが

その陰で糸引いていた方の息子さんは、

よく聞くと関学とのことで同窓という薄い関係があるのだった。

 

管理組合の理事長は私が警察病院で人工血管の手術を受けた話で

この方は製薬会社のプロパーで執刀医と懇意にされていた

という事があった。

 

ホンマに「世間は狭い」ものと思う。

 

多分、いろいろと話をすれば、いろんな方々とも接点があり

違った感情で接することができるかも知れない

とこれからの地域社会での心構えにしたのだ。

 

私は「正論」を吐くタイプなので

これからは「口」を慎む必要があると

再度、戒めている。

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