2026.10.08
エッセイ
「自由」という「夢」
昨晩、NHKの「映像の世紀 バタフライエフェクト」で
「脱出者 自由への逃走と闘争」
の番組を見た。
ドイツ軍の捕虜になった連合軍の将校たちが
脱走不可能な捕虜収容所から地下トンネルで脱出した
という映画「大脱走」にもなったことから始まった。
戦争で捕虜になった事で「一度は捨てた命」と覚悟して
「自由」を求めて約250人が密かに各自の役割を分担して実行したのだが、
トンネルが6m短くて無事に脱出したのは20数人で
殆どは近隣で見つかり捕まっていた。
その他にも南アフリカのアパルトヘイトや北朝鮮・南ベトナムなどの
難民も描かれていた。
確かに、「現状」を受け入れて耐え忍ぶ人が多い中、
「現状否定」から「脱出」を夢見て、それを決意、実行へ展開と
番組のエンディングで言っていた。
しかし、この物語は誰にも当てはまる課題を突いており
例えば、企業戦士と呼ばれる猛烈な方々が談合などの犯罪に手を出す
という事件があるが、
「法に触れる」という事と「企業の利益」との軋轢
の結果とも言えるのも一例と思うのだ。
私は就職する時に母から「悪いことに手を出すな」と釘をさされ
入社した時の上司は「魂は売らない」と言って冷めていた
ということがあった。
当時の状況はコンピュータが発達しておらず、
多くは手書きの書類でビジネスが回っており、
端的な事では「下取車」を注文書から「現金」に書き直して
中古車業者に横流しして差額を着服
というような「倫理」的な問題のケースがあったのだ。
後に、コンサルタントになって多くのお客様と接するようになったが
その当時は、出張して色んな不正があったという話を聞いたが
そういう時代を経て今日があると思う。
私自身はコンピュータを担当したが、故福井社長から
「IBMからコーヒー1杯を頂いても報告せよ」
と釘を刺されたが、
入社当初は関学で富士通に世話になったことも手伝って
富士通の営業員ともお付き合いしていたので、
例えば、IBMシステム32に決まる時に
富士通の営業員が自宅に菓子折りを届けてきたのだが
そのままお返しした事があった。
故福井社長は「IBMの方が栩野君の為になる」と言って下さったが
お付き合いの面でもIBMと他社と差を実感したのだ。
その後も富士通代理店の方々ともお付き合いをして
OCR読み取り機や世界一高速というFaxを全社導入
などコンピュータ以外で購入した。
例えば、当時、Faxを社内通信手段として利用したケースは少なく
世界一高速という機種は部品課に全拠点からオーダーが来る状況では
処理能力が不足してトラブルを起こしたのだが、
その原因を探りに守口にあった部品課で調査しのだが、
お昼休みに近所のうどん店で昼食をとったが別々に行く
という事にしたのだ。
結局、歳暮を贈ってきたが、
これまで否定するのも憚ったので受け取ったが
その後もいろんなケースでお付き合いしたが
一方的に接待を受けるということはないようにした心算だった。
「清濁併せ吞む」というが、
ちょっと気が緩むも接待づけになって「自由」が奪われるので
度が過ぎないように弁えていた。
ホンマに「金」に縛られて「不正」を働くニュースをよく耳にするが
知らず知らずのうちに「自由」を奪われて、
自分が正しいと思うことを曲げなければならなくなる
という「哀れ」に陥るのだ。
事の重大さは雲泥の差があるが、
「大脱走」のように「命」をかけて「自由」を求める意思の強さと
日常のお付き合いでの「誘惑」を拒否する意思
は同一レベルではないにしても
「現状否定」する勇気が必要であり、
その束縛から逃れて得る「自由」から生まれる「成功」
という流れは同じだと思う。
私は経営者になったので
自由な身で「接待」を受けて「自由」に影響が出て
会社に被害を与えても、結局は自分に跳ね返るだけので、
そこまで厳密にする必要はないが、
例えば、昼食をごちそうになる時も
できるだけ「安いもの」を選ぶようにして
口を祭らないように心掛けている
のも事実で意外に「固い」面があるのだ。
この気持ちを大切にしたい。
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