2026.10.02
エッセイ
「びっくり・うれしい・待ち遠しい」
最近のテレビ通販で感じたことは、
昔、船井総研で教えてもらった
「ずばり、うれしい、待ち遠しい」
の3要素を実感することだった。
例えば、5枚刃の電動シェーバーが
替刃をつけて10000円という価格で売り出しているが
セット価格は34780円なので
なんと70%以上の値引きという
「ずばり」というより「びっくり」
の価格なのだ。
「うれしい」は「5枚刃」がそれぞれ駆動して
「ひげ」の剃り残しがない上に
2段階ターボモードでグングン剃れる
という機能があり
「待ち遠しい」は、このシェーバーで剃っている姿を想像させ
さっぱりと剃り上がった姿を表現している。
最近はオープン価格が多いので
セット価格34780円は眉唾ものだが
7割引きという告知は「びっくり」させるものであり
丁度1万円というのは切りがよくて買い頃なのだ。
私は、電動シェーバーではなく
IH高圧スチーム自動炊飯器をフライパンセットで28800円
の商品を買ったことがある。
量販店で並ぶIH炊飯器が5万円台の価格だったので
価格に魅了されて買ったことがあった。
セット価格にもビックリしたが
この機種は京都の有名料亭の炊き方をプログラムした上に
炊き上げ時に高圧スチームでふっくらさせる
という基本機能に上に、
1合でも炊ける「少量」モードがあり、
三男と2人なので毎回炊き立てを食べられる
という「うれしさ」があったのだ。
つまり、広告を企画する3つの視点
「びっくり・うれしい・待ち遠しい」
をシッカリと捕まえることが大切なのだ。
もう20年以上も前になるが
「オール電化」を推進するお店の広告を担当したが
告知に困ったことがあったのだ。
「オール電化」は端的に言うと
家庭の台所でIHコンロを入れて給湯にエコキュートを使う
という事が基本なので
ターゲットのガスコンロやガス給湯器の基本機能と大差ない
という現実に困ったのだ。
つまり、「びっくり」という要素が基本機能では打ち出せず
割引された「夜間電力料金」で「お湯を沸かす」という
経済的なメリットなのだが、
それも費用を回収するには8年かかるというので
即「うれしい」とは感じないのだ。
勿論、コンロも給湯もガスでも使っているので
「待ち遠しい」
という要素にも欠けるのだ。
その上、関西電力が費用対効果の高いお客様を刈り取った後
という厳しい状況だったのだ。
私が打ち出したのはIHコンロの自動調理機能だった。
IHは3KWのコンロを使えば、湯沸かしはガスより格段に早く
しかも、エネルギーの殆どが湯沸かしに使われるので
ガスのように周囲が熱くならない「びっくり」だった。
熱くならない上に周囲に燃えやすい物を置いていても大丈夫で
例えば、フライ物を揚げている際に目を離しても温度管理されて
一般的なガスのように火事になる心配がないという点だった。
一般にフライを揚げている最中に目を離して火事になる
ケースが多いので「うれしい」と同時に「びっくり」なのだ。
IHを使った料理教室で体験して頂き、
「電化試算」を申し込んで頂き、ガスとの比較表を作って
メリットと「うれしい」を実感して頂いたのだ。
僅か3カ月で1200件の「電化試算」を獲得し
40件の「オール電化」実施の実績を挙げたのだったが
この華々しい成果に下請業者が利権争いを始めて
俄集めの営業員を分断させて「にっちもさっちも」動かない
というお手上げ状況になり、
「成す術がない」というお手上げ状態になったのだ。
本来の「オール電化」を推進するミッションを忘れて
目の前にある見込み客のリストをそっちのけにする状況に
「ミッション」が腑に落ちていなかったと反省した。
「仏作って魂入れず」というが、良いモデルを作っても
社員の方々に「使命」を腑に落ちさせることの重要性を
身をもって実感したのだった。
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