2026.09.19
エッセイ
「自分」―「仕事」=「ゼロ」
昨日、昭和60年からのお付き合いある方(Tさん)が退職された。
恐らく50年以上勤務された方だが、
私との出会いはIBMのオフコンAS/400で
東京とのオンラインでパケット回線に変更したら
通信料が半減するどころか増えたというトラブルで
IBMから通信料削減を依頼された事だった。
当時、トヨタ系販売店に勤務しており
システム開発の端境期で許可を得て外部のソフト開発をしていた。
5月のゴールデン・ウイーク中に完了させるべく
N君と一緒に徹夜を繰り返してチューニングし
見事、通信料を3分の2に減らすことが出来た。
この縁があって、平成7年に創業した時から訪問などをしていて
平成10年に営業員の教育を依頼されて講義し、
平成12年から顧問契約をして、現在、27年目に入っている
という「縁・運・つき」なのだ。
26年間のお付き合いで感じている事は
総務部長をされている役員だが、実質は経営代行されている状況で
歴代の社長は「丸投げ」という実態で、
それこそ「会社」=「自分」という感じで責任感の強い方
ということだ。
つまり、朝早く、晩遅くで土日も会社に出て来る状況で
数年前には現営業部長が退社時に「お先に」と挨拶したら
ろれつが回らないことに気付いて救急車を呼んだ
というエピソードがあった位だった。
その時は、自分で自動車を運転して帰る心算だったそうだが、
仮に、「そうですか」と分かれていたら大ごとになっていた
という事で、救急車で運ばれて軽い脳溢血で事なきを得た
ということがあったのだ。
しかし、退院後はすぐに勤務に戻っていたが
歩行困難な上に難聴気味で会話も思うようにならない状況でも
ほぼ毎土日にも出勤する状況の責任感の強い方なのだ。
このような方が、近年、アルツハイマー型認知症になり
直近のことが記憶できなくなっておられたので
会社にいても一人では仕事にならない状況が続いたのだ。
今年7月に目出度く後期高齢者になられた時に
会社が解任して労をねぎらうと思っていたが、
それも会社が怠り、たまりかねた社員が直訴して
ようやく、退任・退職を通知したという次第だった。
私は、一昨日、布施で「送別」的な意味でお会いしたが
その時は前日に退任・退職の手続きをしたことを忘れて
まだ5年ほど働きたいとおっしゃっていた
という痴呆ぶりだった。
昨日、オンライン会議していたら、
女性社員とTさんとのやりとりがマイクに入り
机の後片付けをして、明日からは会社に来ると困ると
何度も説得する様子が丸分かりだった。
今朝、確認の電話をすると出社していなかったとの事だった。
しかし、Tさんはこれからが大変なのだ。
何故なら、土日も会社に出る位の生活スタイルだったので
急に行くところがなくなるという急変なのだ。
アルツハイマー型痴呆症なので、
地域社会や何か趣味の世界に入って新しい人間関係を築くことも
年齢からも難しいと思われるのだ。
私自身は2年前に別の方が退任・退職する時だったら
痴呆症も表面化していなかったので
まだ、友人たちとの交流や趣味の世界も広げることも可能だった
と残念に思っている状況だ。
「そう言うなら、あなたが動いてあげれば」
という声もあるだろうが、
私の任務は営業の活性化であり、
しかも、コロナ禍からオンライン会議で会社に行くこともない
という状況なので役員人事に口出す機会がなかったのだ。
Tさんとは約41年のお付き合いなので
「自分」―「仕事」=「ゼロ」
という状況になっているように思えるが
住所など個人情報も知らされていない上に
携帯電話も持っていないようなので連絡の取りようがないので
「ゼロ」から地域社会などへの参加で居場所を築いて欲しい
と願うばかりである。
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