2026.08.18
エッセイ
「AIxBI」
時代はAIの話題が最先端だが、
ひと昔前はBIが騒がれたことがあった。
BIはBusiness Inteligenceの略で
社内外のビッグデータを使って分析することと言える。
このBIをAIで自動的に行おうとするのが
「AIxBI」
と表すようだ。
しかし、古いタイプの私には「AI」に「BI」を任せる
という発想には合点がいかない。
幾ら「人工知能」が進化したといっても、
BIで「掘り下げる」手順は自動化できても
さらに「ドリルダウン」して原因・真因を掴むという訳に行かない
と思っている。
また、中小零細企業ではBIを使う概念に乏しくて
「アリの眼」で目先の事に終始して
「トリの眼」になって業務全般に視野を広げる方が少なく
まして「サカナの眼」で視座を高める方は非常に少ない
という現実があり
多くは「ひらめき」から始まるのが実情と言える。
故船井先生は「直感力」を磨けとおっしゃっていたが
「人」がもつ「直感」する能力は非常に重要であり
多くは自力で着手可能な「ひらめき」なのだ。
しかし、一方では「BSC」(バランス・スコア・カード)という手法があり
・財務の視点
・顧客の視点
・業務プロセスの視点
・学習と成長の視点
と4つの視点で課題を取り上げて
それぞれ重要成功要因(CSF・KSF)を決めて
それぞれにKPIやLPIを計測して
課題達成に向かう「やり方」である。
このBSC手法は優れているが、
実行できる中小零細企業のシステムが乏しい現状なので
KKD(経験・勘・度胸)で進めている実情がある
という現実に苦慮している。
私自身は経営コンサルタントとしてお客様と関わっているが
当初は「売上」がキーと考えていたが、
実は、お客様を粗利率と売上の2軸でクロス分析すると
「売上」が多いからと言って「儲け」に繋がっているとは限らず
逆に「売れば赤字」という「ガン」的なお客がいる事に気付き
1納品あたりの粗利に着目するようにした。
通常の販売管理ソフトから売上データを抽出して
1伝票あたりの粗利額を算出したら、
驚くことに僅か1千円の売上で粗利25%でも250円しかない
という現実のあったのだ。
そこで、粗利率15%で線を引くとこの線より下の領域で
売上が多いが納品回数の多い客があることが判明し、
これらの客を調べると在庫する商品は他社から買って
都度発注するような商品ばかりであり
しかも「特急」という指示が多いことが分かった。
業務係が注文を聞いて、
特急なので営業員に連絡して対応を相談していたのだ。
自社で在庫しているものであれば「特急」でも対応できるが
非在庫なら営業員や集荷係が調達に走るというケースがあり
行動予定を狂わされていることが判明した。
つまり、自社をコンビニように便利屋として活用しており
決して歓迎できる状況ではないのだ。
このような客を含めて「適正粗利率」を決めて、
ムリな注文には配送料などを付加するようにした所、
発注の仕方を変えてくれるお客があったり
粗利率で遠のくお客と分かれたが
結果的には営業や業務に時間的余裕が生まれて
より望ましいお客に時間を割けるようになり
結果的には売上も粗利も増えたのだ。
このレベルの話がまだまだ多いのが中小零細企業であり、
現実的に、この原点のような意思決定が必要な企業が多くある
ということを踏まえると
「AIxBI」という先進的なものより
「ひらめき」というより人間的な着想が現場には適している
と確信している。
しかし、「AIxBI」が機能する会社になりたいのも事実で
「いつかは導入」
という視点を持ち続けることも重要と思っている。
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