2026.07.22
エッセイ
「たらいの水」
生き方の一つに「たらいの水」に喩えることがある。
つまり、「たらい」に「水」を入れて、
相手の方に差し出すと「水」は反動で自分の方に返ってくる
という現象を例にあげて
「何事も自分中心ではなく、まず、相手に差し出せ」
と教えている。
確かに、逆に「自分」の方に引くと
「水」は反対に相手の方へ動き「逆効果」になる
のことは体験でも頷ける。
故船井先生は「give & take」ではなく
「give & giveの精神」を持て
とよく言われた。
確かに、ケチに徹して「舌も出さぬ」という方もいるが
「守り」だけでは「人生」が楽しくない
とは言っても「浪費」では「貧乏」なってしまう。
「お金」はある方が「人生」を豊かにしてくれるが、
それも「使って」の話であり、
貯める一方では「ケチ臭い」と言われかねない。
小売業では「ちらし」を使ってセールやキャンペーンするが
これは「まず、お客様に得をしてもらおう」とする考えから始まり
その結果、お客様が来店して買い回り
「粗利ミックス」
となって「儲け」が出る構図。
私は「小売業」の指導例は数少ないが
和歌山の文具卸の時に直営店の近隣に大型HCが出店するので
その前に集客しておきたい
という依頼を受けた。
まず、それまでの「ちらし」を調べると
文具店なのに事務機など「売りたい」が出る構成であり
客層とミスマッチであり効果がゼロと分かった。
私は同じB4サイズの紙面に
お店が取り扱っている商品群を全部載せることにして
表裏で約140点を載せ、
しかも、フルカラーで目立つように商品の背景を工夫して
しかも、「3+1」の「おまけ」を打ち出した。
つまり、「安売り」でも値段勝負ではなく、
消耗品を少し多く提供しようとする作戦だった。
そして、リピート効果を計測する為に
紙面の底部にチケットとして2カ月分を付けたところ
これも1カ月後は200件、2カ月後は80件
と結構、効果を発揮した。
「売り出し」期間は「春休み」直前だった。
当日はあいにくの雨模様だったので集客状況が心配だったので
東京へ行っていたが電話で確認したら、
店長が「えらいことですわ」と第一声だったので一瞬「ドキ」としたが
「雨にも関わらず、開店前から行列が出来ました」
との話でホッとした経験が懐かしく思い出す。
結局、「セール期間」の売上は約1.7倍に跳ね上がり
その後、約1.3倍の売上を維持するようになった。
そして、「圧巻」するのは「ウエディング用品」を取り扱った時、
躊躇する店長に対して、パート女性が立候補して
コーナーづくりを担当し
自ら、ウエディングドレスやブーケを用意して
見事な「コーナー」に仕上げたので、
来店客の関心を惹き「口コミ」で「女性客」が増えて
ファンシー商品が飛ぶように売れた。
「ウエディング用品」では地域一番店になり
百貨店客を自社に呼び込んで繁盛したのだ。
この企画担当の女性パートが発揮した「ウエディングドレス」作戦は
見事な「たらいの水」となって貢献した。
このように、数少ない事例だが
「たらいの水」という現象をハッキリと実感した
貴重な体験だった。
一覧に戻る
有限会社エー・エム・アイ
大阪府大阪市阿倍野区天王寺町北1-8-47-411
© 2021 有限会社エー・エム・アイ