2026.07.02
エッセイ
「ラストチャンス」
「戦略17分野」という国の投資が決まった。
スタートアップ企業を含め、先端技術分野を強化する政策だが
世界のトップから離されつつある分野で、
ある企業は「これがラストチャンス」と言っていた。
確かに、先進分野は海外が国策投資としている分野であり、
高い報酬で技術者を集め、
モティベーションを高めているのだ。
この分野も最初からトップレベルの技術者がいる訳でなく
採用した方を育てるインキュベーター的な役割をして
ようやく一人前になろうとする人が
高い報酬に惹かれて出て行くそうだ。
その対策としても「高い報酬」を長期間コミットできる
長期視野に立った政策的投資がポイントなのだそうだ。
確かに、「志」を持っていても、
一人前に育ててくれたという「恩」を感じても
目先の「高い報酬」に目が眩み
「夢」実現へ踏み切るドライさがあるそうだ。
それを阻止するには
この企業が長期に安定して「夢」を共に実現できる
という環境が必要なのだ。
このような背景があって
国の「戦略17分野」への投資が決まったのだ。
これは「対岸の火事」と見るのではなく、
「労務」問題で悩んでいる中小零細企業に降りかかる課題
と真剣に受け止める事が重要なのだ。
あるお客様は高齢化している現状を打破する為に
新規の成長分野を切り拓かれて若いパート社員が揃い
その中から社員になる方を輩出しておられるのだ。
この新規分野が収益部門になっており、
既存事業の脱高齢化への「原資」を作っている構図だ。
この「勢い」で自信を持って新卒採用に走って、
運よく男性を雇うことができたのだが、
ベテランがいる分野で育成するとされたのだった。
これは大きなミスマッチになって、
折角、新卒採用した若い人が
現場やお客様が高齢化しているので世代ギャップを感じ
孤独感を持ち、ついには僅か2カ月足らずで
「退職代行」
に走られたそうだ。
先輩社員たちも温かく見守っていたが、
どうしても世代ギャップがあり、
新人の真の悩みに迫ることが出来なかったのだ。
つまり、世代ギャップを縮小する事が課題なので、
対策として、新規事業を起こして
若いアルバイトを募集して現場の「若い集団」づくり
から始められたのだ。
市場相場よりも「200円」ほど高く募集すると
多くのアルバイト希望者が来て、
とりあえず、2名を採用されたのだ。
この2名を既存業務ではなく新規業務に充てて
自主性を尊重されたのだ。
そして、この業務を発展させて、将来的には
この現場の第2の成長事業に育てるという「夢」
を共有されたのだ。
同社の既存分野は高齢化した業界が多いが、
それは古参が守り、
若手集団で新規事業を発展させる戦略なのだ。
「ラストチャンス」というテーマだが、
「労務」に悩んでいる企業が数多くあるが、
財務的な余裕のあるうちに新規分野を切り拓き
新しい人材を得る戦略がポイントであり、
まずは「パート」や「アルバイト」で活気を取り戻し
その上で新卒や若い社員を募集する
という構図なのだ。
仮に、真正面から高齢化した現業に
「パート」や「アルバイト」を採用しても
自主性と「夢」の両面で「希望」を持てなくなるのだ。
「将を射んとする者はまず馬を射よ」
という格言があるが、
本命を真正面から改革するのではなく
派生した新規事業を通して「人材」を育成する戦略だ。
新規事業を「パート」や「アルバイト」で始めるので
財務的な負担が少ないので、
少し余裕資金があれば可能な戦略であり、
それで「活気」が出れば、新卒や新規採用者も馴染みやすく
経営者もリスクを回避しやすくなるのだ。
「活気」が出れば、
補助金などで設備改善も可能になるので
「小さく生んで、大きく育てる」
を実践して欲しいと思っている。
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