2026.04.28
栩野正喜の勁草塾
一般的に営業分析する場合、
パレート図のように売上順に並べて
「80:20の法則」
として上位2割のお客様で8割の売上をつくるので
上位のお客様を大事にしています。
しかし、「儲けさせて頂いているか」という根源的な課題があり
中には経費を差し引くと赤字になるケースがあります。
この問題を見抜くには
売上と粗利率の2軸でクロス分析する方法で
S・A・B・Cと4象限に分けるのです。
するとA層のお客様にも2つのタイプがあることが判明するのです。
A層は売上が大きいが粗利率の低いお客様ですが、
その中でも注文頻度に違いが出て来るのです。
毎日、少額だが頻繁に注文が来て、中には、特急というケースと
まとまって注文が来るケースに大別できるのです。
例えば、少額で多頻度のお客様は1日2回配達に行くケースがあり
中には、配達の途中に「特急」と言われることもあるのです。
一方、まとまった注文の場合、納期に余裕があるケースが多く、
配達ルートの順に納品できるのです。
仮に、週10万円の売上で粗利率10%と仮定すると
1日2回配達なら5日間で10回なので、1回の粗利は僅か1千円で
一方、週に1回なら1度で済むので粗利は1万円になります。
つまり、幾らルート販売と言っても1回の配達粗利が1千円では
受注事務・納品書・配達準備そして配達に係る人件費と経費を
算出すると赤字になるのは明白です。
しかし、現場の方々も売上しか見ないので
「有難いお客様」
という認識なのです。
見えないコストと言いますが、意外に経営者も意識していないのです。
「選択と集中」という言い古された言葉がありますが、
見えないコストで組織の利益を蝕んでいるガン化したお客様として
取引条件の改善を指示しないと現場は変わらないのです。
A層なので売上が大きいので大きな決断が必要です。
うちのお客様で全国卸のお客様がおられて、
粗利から運賃を引くと赤字となるお客様に取引改善して、
自社に優位性のある取引に絞ったら
粗利は減ったが営業利益は逆に増えた
という事実で弾みがついて、
ムリに売上を追求しなくなって決算も黒字増益となったのです。
お客様を売上と粗利率の2軸で分析して、
売上が多いが粗利率が低いお客様をピックアップして
取引条件を改善する方針を打ち出すことがポイントです。
何も方針を打ち出さないと「赤字」のお客様を大事にする
本末転倒な風土が蔓延ってしまいます。
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