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2026.04.17

エッセイ

「急がば回れ」

「急がば回れ」

 

統計に正規分布というグラフがあります。

 

皆さまもよく知っておられる中央が高く左右対称になったグラフで、

中心から離れる尺度にσがあります。

 

中央が0で

右にー1σ、―2σ、―3σ・・、左に1σ、2σ、3σ・・

と目盛りが打たれています。

 

イノベーター理論は正規分布を応用したもので

・イノベーター層(2σ以上)     2.5%

・アーリーアダプター層(1σ~2σ) 13.5%

・アーリーマジョリティ層(0~1σ) 34%

・レイトマジョリティ層(―1σ~0) 34%

・ラガード層(―1σ以下)      16%

としています。

 

イノベーターは革新者という意味で新しい事に飛びつく層で

反対にラガードは遅滞者・伝統主義者という意味で最後まで残る

と言われています。

 

俗に「2:6:2の法則」と言われますが、

厳密には「16:68:16の法則」となります。

 

この俗の表現の方が日常的だと言えます。

 

例えば、自分を好む人が2割で反対に好まない人が2割と考えると

常に、好まない人がいると覚悟する必要があります。

 

そして、重要なことは「好まない人」の一声で物事がポシャルのです。

 

従って、物事を進めるには

僅か2.5%のイノベーターを掴むことがポイントですが、

これは非常に至難な確率になりますので、

アーリーアダプター(13.5%)アーリーマジョリティ(34%)を動かす

「呼び水」のような仕掛けをすることがポイントになります。

 

約半分の方の心を動かすように「考える」にです。

 

例えば、新製品を広めるには

食品なら試食を行ない、機械なら試乗などを持ち掛けます。

 

実は、私、自宅マンションの理事長に輪番でなっていますが、

築42年で配管の漏水事故が多くなり工事が必要ですが、

課題は専有部と共用部に分かれることです。

 

専門業者に相談すると共用部は材質的に耐用年数に来ているが

現状の漏水は給湯経路から多いという話でした。

 

つまり、本格的に工事するとなると専有部が必須になるのですが、

既に漏水で対応されたりしている部屋もあり、

また、専有部になると7日程工事がかかると言われていますので

費用負担の公平性や日数の問題で先送りになって来たのです。

 

そこで、私は、まず共用部の排水管の調査をお願いしたのです。

 

業者は排水管にカメラを通して調査して

「今すぐではないが数年以内に取り換えた方が良い」

と写真を示して診断したのです。

 

この「数年以内」という言葉を共有して

共用部は修繕積立金で全戸で行ない、

専有部で未対策の方々に「費用」を計画的に積み立てる

と持ち掛けたのです。

 

高齢者が多いのですが「数年以内」なら自分ごとなので、

賛同者が出て来たのです。

 

それでも、やっぱり「2割」は拒否されるのです。

 

そこで、共用部を修繕積立金で負担して全戸に対応して

タテ方向の排水を良して、

ヨコ方向は各戸の事情に合わせると方針を出しました。

 

結果は集団の心理で「同調圧力」がかかり拒否される人も

共用部の工事に賛成して下さり、

一部ですが専有部も工事する人が出たのです。

 

実際には工事は予算組をしてからですが、

最近の物価高騰なので早い方が良いという意見も出ており、

計画を急いでいます。

 

このように「簡単なこと」(共用部)で調査したことが

大きなプロジェクトを動かす「呼び水」になったのです。

 

そして、「集団の心理」(同調圧力)を働かす2段階法が

成功に導いたと確信しています。

 

これって、いろんなケースで応用できるので、

「急いては事を仕損じる」「急がば回れ」

と心得ておきたいと思います。

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