2026.04.02
エッセイ
「細部に神宿る」
私は若い時から「着想8割」で仕事にとりかかり、
まずは大雑把に全容を把握するようにして来ました。
従って、仕事が早いので上司に喜ばれましたが、
ある時、専務から
「栩野君、細部に神宿るって知っているかい」
と訊かれました。
そして、文章を書く場合なら「推敲」して表現力を高めるように、
資料をつくる際にも図表や写真・イラストを加えることで理解が早まる
という風に教わりました。
「細部」は元々目立たないところという事で、
衣服ではボタンの質や縫い目の具合などを指すようですが、
私は「仕上げ」を工夫することと考えて来ました。
人間関係では「ホスピタリティ」と言いますが、
相手を心からもてなし、快適に感じさせるための行動や考え方
とあります。
日本は「一期一会」と言って「出会い」を重んじて来ました。
例えば、お客と店員という関係でも、
ちょっとした接遇がお客様の心を掴んで常連客になるように
ホンマに「ちょっとの差」で変わるのです。
十数年前に、ダイエットを兼ねて30分ウオーキングしていたのですが、
自転車に乗ったヤクルト女性とすれ違うことが多く、
その度に「こんにちは」と声をかけてくれたのです。
ある日、ウオーキングの途中で
お昼休みの時間帯にお客様の前に自転車を止めて
ヤクルトを届けるタイミングに出会ってヤクルトを買うようになり
飲み干したヤクルトも回収してくれたので
出会う度に買うようになりました。
しばらくして、この方がヤクルトを辞められて会わなくなったのですが、
ある時、偶然、仏花を買いに入ったお店で店員をされており、
懐かしく思い出話をして、
値段も手頃だったのも相まってリピーターになったのです。
「細部に神宿る」もいろいろありますが、
ただ通りすがりに「声」をかけてくれたことが、
路上でお客様にヤクルトを届けるタイミングで買うようになり、
その縁で、お花屋さんで、偶然、再会してリピーターになった
という流れです。
三波春夫さんは「お客様は神様です」とおっしゃっていましたが、
「神様」と思って「感謝」の気持ちで接しているとのことでした。
ヤクルト女性の「こんにちは」という声かけも、
通りすがりの人を「神様」と思って声をかけてくれたのだと思います。
ホンマに「細部」にもいろいろあると思います。
私は土日に事務所を老人会の方々に提供して「お茶会」を開催していますが、
茶菓子や飲み物を普段の買い物で調達しています。
毎日のように食料品を買い出しにスーパーへ行きますが、
そのついでに茶菓子を買うようにしています。
土日に小皿に盛り付けてお茶やコーヒーを楽しんでいただき、
その後、トランプゲームを行ない約2時間半過ごしています。
そして、残った茶菓子を持ち帰って頂いています。
何気ない接待ですが、
これも「細部」のうちに入ると思って
今後も続けて行こうと考えています。
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